この記事は探偵業者に相談や調査依頼を考えている方へ注意喚起をするため、過去に悪徳な探偵が関わった事件を抜粋しながら「探偵の事件簿」としてご紹介しています。
第13回目は2024年6月27日に報道された「『息子の結婚相手の調査と言われ』55歳探偵、ストーカー容疑者の男へ40歳女性の住所教えた疑い」と、2024年7月17日に追加報道された「55歳探偵を逮捕、依頼主のストーカー行為に協力か 女性宅から郵便物盗んだ疑い」についてピックアップしてみました。
ストーカーほう助で探偵逮捕
2024年6月27日 京都新聞
「息子の結婚相手の調査と言われ」55歳探偵、ストーカー容疑者の男へ40歳女性の住所教えた疑い
京都府警中京署は27日、ストーカー規制法違反ほう助の疑いで、京都市下京区の探偵業の男(55)を逮捕した。
逮捕容疑は昨年9月21日、探偵を依頼した無職の男(63)=ストーカー規制法違反容疑などで逮捕=が女性会社員(40)にストーカー行為をすると知りながら、女性の住所を教えた疑い。「息子の結婚相手の調査と言われており、ストーカーを助けていたとは思っていない」と容疑を否認している。
探偵業の男を再逮捕
2024年7月17日 京都新聞
55歳探偵を逮捕、依頼主のストーカー行為に協力か 女性宅から郵便物盗んだ疑い
身元調査の依頼を受けて女性の自宅から郵便物を盗むなどしたとして、京都府警中京署は17日、邸宅侵入と窃盗の疑いで、京都市下京区、探偵業の男(55)を再逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。被害女性は依頼主の男からストーカー行為を受けていたという。
捜査関係者によると、探偵業の男は昨年9月、無職の男(63)=右京区、ストーカー規制法違反などの罪で起訴=から探偵業務の依頼を受け、女性会社員(40)の郵便受けから郵便物を窃盗。今年1~2月、探偵事務所の女性従業員(22)と共謀し、被害女性の住むオートロック付きのマンションに侵入した疑いが持たれている。
捜査関係者の説明では、探偵業の男は昨年9月、依頼主の男と探偵業務を契約。盗んだ郵便物を基に女性の個人情報を依頼主に伝えていたとみられる。探偵業の男は、依頼主がストーカー行為をすると知りながら女性の住所を教えたストーカー規制法違反ほう助の疑いで先月27日、中京署に逮捕された。
探偵逮捕の概要
この事件は当初、京都府下京区の男(55)が2023年9月、すでにストーカー規制法違反などの罪で逮捕・起訴されている京都府左京区の無職の男(63)が女性会社員(40)にストーカー行為をすると知りながら「息子の結婚相手の調査」として探偵業務の依頼を受け、被害女性の住所を教えたストーカー規制法違反ほう助の疑いで2024年6月27日に逮捕されるという報道でした。
その後、2024年1~2月の時期に探偵事務所の女性従業員(22)と共謀して被害女性の住むオートロック付きのマンションに無断で侵入して郵便受けから郵便物を盗み取り、その郵便物によって知り得た被害女性の個人情報を依頼主となる無職の男(63)がストーカー行為をすると知りながら教えたことを特定し、ストーカー規制法違反ほう助の疑いで2024年7月17日に再逮捕されたと追加報道されています。
そもそも探偵はどんな目的でも調査を請け負えるわけではありません。ましてこの事件のようにストーカー行為をすると知りながら探偵業務の依頼を受けて被害女性の個人情報を漏洩させたストーカーほう助は探偵業としてあるまじき行為です。
探偵業務の問題点
ここからは今回の事件で逮捕された探偵が行った探偵業務について、何が問題だったのかを項目別にピックアップしながら説明していきたいと思います。
これでこの事件の探偵が行った不法行為がどのようなものなのか具体的に分かるのではないでしょうか。
探偵の問題点1
依頼人がつきまとい・ストーカー行為をすると知りながら探偵業務の依頼を請け負った
通常であれば、探偵相談員との調査契約前の相談でそれまでの経緯・依頼内容・調査目的などをヒアリング形式で聞きながら、「どんな調査方法が可能か?」「違法性はないか?」などを考えていきます。
もしも依頼人が現在進行形でつきまとい・ストーカー行為などをしているなどのケースでは、その場で「調査は絶対に請け負わない」という適正な判断ができるので探偵業者は調査依頼を断ることができるはずなのです。
この探偵相談の時点で重要なのは、調査目的に違法性があると判断されるときにはに何がどのような理由で違法にあたる部分なのかをしっかりと説明して探偵業者が調査不可能な理由をしっかりと理解してもらうことであり、これらは各種調査を請け負う探偵の仕事であるとともに新たな犯罪を未然に防ぐための対策でもあるのです。
しかし、今回のこの事件で逮捕された探偵業の男(55)は依頼人が調査対象者につきまとい・ストーカー行為をすると知りながら探偵業務の依頼を請け負っているため、この調査目的の確認事項を無視して「調査に違法性はある」と認識していたということになります。
探偵業者は依頼人が調査対象者につきまとい・ストーカー行為などを行ってるケース、または少しでもそれらの行為を行う可能性があると判断されるケースでは探偵業として調査を請け負ってはならないのです。
探偵の問題点2
オートロック付きのマンション建物内に無断で侵入した
これは誰が考えても明らかですが、正当な理由なく他人の住居などに侵入しているので住居侵入罪(不法侵入)となります。
いくら探偵業者であっても居住者・管理組合などの許可なく、マンションの建物内に入ることは許されません。
しかし、今回のこの事件で逮捕された探偵業の男(55)は探偵事務所の女性従業員(22)と共謀して被害女性の住むマンション集合ポストから郵便物を盗み取る目的でオートロック内に許可なく無断で侵入してるため、当初から「住居侵入罪(不法侵入)になる」と認識していたということになります。
オートロックの親機が設置されている1階エントランスとは、マンションの居住者・管理組合の共用部分になるので第三者は無断で扉を突破して建物内に立ち入ることはできないのです。
探偵の問題点3
郵便受けから他人の郵便物を取り出して盗んだ
これも不法侵入と同じですが、他人の郵便ポスト内から郵便物を取り出し盗み取る行為は誰が考えても明らかな泥棒なので窃盗罪となります。
探偵業者という問題ではなく、いかなる人物であっても人の物を盗み取る行為は許されません。
しかし、今回のこの事件で逮捕された探偵業の男(55)は探偵事務所の女性従業員(22)と共謀して被害女性の住むマンションのオートロック内に許可なく無断で侵入して集合ポストから郵便物を盗み取っているため、当初から「窃盗罪になる」と認識していたということになります。
オートロック内に設置されている集合ポストはマンションの居住者・管理組合の共用部分になるので第三者は無断で立ち入ることはできないのです。
探偵の問題点4
ストーカー行為をすると知りながら個人情報を報告した
仮に探偵相談の時点で依頼人がつきまとい・ストーカー行為を行ってると思えなかったケースであったとしても、調査途中や報告直前までに調査結果がそれらの行為や個人情報の漏えい・悪用などに利用される恐れがあると判断したときは、いくら探偵業者であっても調査対象者の個人情報を含む調査結果を依頼人に報告してはならないのです。
- 悪用などに利用されると判断できるとき
- 悪用などに利用される可能性があると判断できるとき
しかし、今回のこの事件で逮捕された探偵業の男(55)は被害女性の住むマンション集合ポストから盗み取った郵便物から得た個人情報をそのまま報告しているため 、当初から「この調査結果となる個人情報は悪用される」と認識していたということになります。
このように今回の事件でストーカー規制法違反ほう助の疑いで逮捕された探偵は大きく分けて考えても4つの項目に違反していることになります。探偵はどんな事でも調べられる訳ではないのですが、詳しくは下記のブログ記事が参考になると思います。
千葉県松戸市新松戸のラブ探偵事務所現役探偵ブログ「探偵エルのひとり言」より新着情報のお知らせです。ラブ探偵事務所の現役敏腕探偵エルがあなたの質問に答えていきます。本日は「探偵はどんな事でも調べられるの?」という質問に回答したのでリラックスタイムなどに読んでみてください。
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探偵業にも法律はある
この事件でストーカー規制法違反ほう助で逮捕された探偵業の男は、調査契約・調査・報告という過程でいくつものルールを破っています。
探偵業にも「探偵業の業務の適正化に関する法律(探偵業法)」という探偵業に特化した法律があり、届け出の義務化や調査に関して細かく定められているのです。
また、その他にも探偵業者が各種調査を請け負う時には「ストーカー行為等の規制等に関する法律(ストーカー規制法)」「個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)」など様々な法的な規制をクリアしなければならないため、どんな目的でも調査を請け負えるわけではありません。
「探偵業の業務の適正化に関する法律」「改正ストーカー規制法」についてはこちらが参考になります。
千葉県松戸市のラブ探偵事務所が平成19年6月1日よりが施行された探偵業初の法律となる探偵の業務適正化に関する法律(探偵業法)について紹介します。無届探偵業者を無くすため探偵業を営む者は事業所を管轄とする公安委員会へ届出が義務化されました。
千葉県松戸市の「ラブ探偵事務所」現役探偵が改正ストーカー行為等の規制等に関する法律(改正ストーカー規制法)について詳しく紹介します。ストーカー被害などの特定調査は多数の解決実績があるラブ探偵事務所へお任せ下さい。
今回の事件のまとめ
TVや映画の影響から、探偵業者に依頼をすればどんなことも瞬時に調査して確実な結果を出してくれると思っている方は多いのではないでしょうか。
しかし様々な法律が施行されていく現在は、それらの法律に反しない調査に制限されていると共に、調査を行わなければならない正当な理由も必要となっているのでどんな状況であっても調査を請け負えるわけではありません。
近年では、今回の事件のようにつきまとい・ストーカー行為などに平気で加担・ほう助したり、正当な理由がない違法調査を隠れて請け負ったりする探偵業者が急増傾向にあるのは事実だと思います。
どんな業界も同じだと思いますが、探偵業界としても昔からこういった事件が起こる度に『探偵』という品質の低下が危惧されるので新しい法律や新しい調査機材などに対応して教育面などで随時改善していかなければならないという永遠の課題もあります。
スマートフォンが普及し、インターネット環境が整った現在、人間関係やトラブルは昔よりもより複雑に絡み合うものとなっています。
実際に各種SNS・マッチングアプリなどを利用したトラブルなども急増傾向にあり、これからは現在よりもさらに複雑に絡み合う人間関係が構成されていくと推察されます。
そんな時だからこそ、「違法な調査についてしっかり説明する」「違法な目的の調査は請け負わない」としっかり伝えられるまっとうな探偵業者を増やさなければなりません。
それは探偵調査に関わる『探偵一人一人の責任』だと考えてもらいたいものです。
違法目的の調査は『違法なんだよ』としっかり言える探偵業者が増えることを切に願っています。
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